

院長コラム
COLUMN白内障の手術時期
2019.06.12
白内障で3か月に1度通院している患者さんが、「そろそろ手術したいと思うけど、いかがでしょうか?」
私は「矯正視力は、両眼ともに1.0ですから、まだ大丈夫だと思いますよ。どうして手術をやりたいと思ったのですか?」
患者さん「友達が白内障の手術をしてとても良く見えるようになったと言っていたので、私もやりたくなりました。」
私「最近見え方で何か不便を感じますか?」
患者さん「近くが見づらいのは以前からですけど、最近特に不便になった事はありません。」
私「だったらもう少し待ちましょうよ。お友達が良かったからと言って、あなたも必ず良くなるとは限りませんよ。手術は、やらないで済むならやらない方が良いですから。」
最近、診察室で、白内障の患者さんと私との間でこんな会話が日常的にかわされています。確かに、白内障の手術時期が、最近どんどん早くなっています。私が眼科医になりたての頃、約40年前は「矯正視力が(0.1)まで下がったら手術しましょう。」でした。さすがにこれはちょっと極端な昔話ですが、白内障の手術は、術式の改善、手術機械・器具の進歩などによって、手術時間が短かく、合併症の少ない、より安全な手術になりました。また、患者さんのQOL(生活の質)の向上に対する要求度もより高くなっています。このような状況から、手術をする眼科医もされる患者さんも白内障手術をより気軽に捉えるようになり、より早い時期から行なわれるようになりました。現在では、矯正視力が(1.0)であっても行われている場合も決して稀ではありません。しかしながら、手術をするのは名眼科医といえども人間です。いつもいつも完璧な手術が出来るわけではありません。世の中に100%成功する手術は、有り得ません。白内障手術は、眼球を切開し、超音波装置を眼球内に入れ水晶体を砕いて吸引し、代わりに人工水晶体を挿入する、というのが一連の手術手技です。一歩引いて考えてみると、結構恐ろしいことをやっていますね。やらないで済む事なら一生やりたくはないですね。
私が考える白内障手術の時期は、前述の患者さんとの会話の中で、お話したように「視力が低下して、生活上不便を感じるようになった時」だと思っています。具体的にどの程度視力が下がったら不便を感じるかは、個人個人で異なると思いますが、一般的には、矯正視力(0.7~0.8)以下と言ったところだろうと思います。
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令和の時代が始まりました
2019.05.08
いよいよ新しい時代、「令和」の時代が始まりました。
年号が新しくなっても日常の生活は何ら変わる事はありませんが、気持ちの上では、今よりも明るい未来が来るような期待感と高揚感を感じます。
新聞やテレビの報道では、「令和の時代が災害の無い平和で穏やかな時代になると良いですね。」といった意見が多く聞かれます。特に若い人たちから、その様な落ち着いた意見を聞くと、これまでに育まれた日本独特の民主主義が、いよいよ成熟の時代に近づいたと思わずにはいられません。
「令和」の時代が、ほんとうに素晴らしい時代になると良いですね。
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院長コラム始めます
2019.04.26
この度、当クリニックのホームページを改訂するにあたり、新たに「院長コラム」欄を設ける事にしました。このコラムでは、眼科領域の種々の病気について解説するとともに、患者様が抱いている心配な点や疑問点についてお答えしていきたいと思います。
また、日頃多くの患者様の診療にあって感じた事、心に残った事なども書いてみたいと思います。 さらに院長のみならず、当クリニックのスタッフの話、当クリニックのご意見箱に寄せられた患者様のお声なども可能な範囲で取り上げていきたいと思います。
少なくとも毎月1回は、更新しようと思っています。皆様どうぞ宜しくお願いいたします。
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