院長コラム

COLUMN

花粉症について

2023.02.01

 今年も花粉症の季節が近づいてきました。2年前に花粉によるアレルギー性結膜炎の発症機序についてお話しましたが、今回も花粉症を取り上げたいと思います。
 東京では、今年のスギ花粉は2月中旬から飛散しはじめ、3月下旬までにピークに達するとの予測です。ヒノキの花粉は、スギ花粉より少し遅れて4月上旬がピークです。
花粉によるアレルギー性結膜炎の症状は、充血、かゆみ、涙目、目やになどです。特に、かゆみが強いと、ついつい目をこすってしまいます。過度にこすりすぎると白目がむくんでブヨブヨになります(結膜浮腫)。症状の似た病気にアデノウィルス性結膜炎があります。ウィルス性結膜炎は周囲の人に感染しますので、この病気との鑑別は大変重要です。必ず眼科医の診断を受けてください。
 毎年花粉症に罹る方は、飛散開始約2週間前から抗アレルギー点眼薬を始めてください。前回もお話した「初期療法」です。かゆみなどの症状が軽減されると考えられています。最近では、一日2回のみの点眼で十分効果の得られる点眼薬も発売されていますので、試してみてください。
 近年、花粉量の少ないスギや全く花粉を出さないスギが品種改良で生み出されています。花粉症に悩まされている方には朗報です。しかし、現在あるスギの木が、花粉の少ない品種に置き換わるには、恐らく50年、100年と言った時間が必要でしょう。国内産木材の需要が高まり、伐採と植林が盛んに行われ林業全体がもっと発展していく必要があります。花粉症が無くなるのは、まだまだ先の話ですね。

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アレルギーの原因検査キットの導入

2021.04.28

花粉症の時期も終わりに差し掛かり、目のかゆみを訴える方も次第に少なくなってきました。しかし、いまだにかゆみが収まらない方、花粉症の時期だけでなく一年を通じてかゆみが継続するアレルギー性結膜炎の方もいらっしゃいます。
そのような方が、どんなアレルゲン(原因物質)に反応して目のかゆみ(アレルギー)が出るのかを知ることが出来れば、今後アレルギーとうまく付き合っていけるようになります。そこで今回、当クリイックでは、『イムノキャップラピッド』という、指先から少量の血液を採取した後、約20分待つだけでアレルゲンを特定できるキットを導入しました。
判定可能なアレルゲンはハウスダスト系のダニ・ゴキブリ・ネコ・犬、花粉系のスギ・カモガヤ・ブタクサ・ヨモギの合計8種類です。日常生活の中で目に付着、体内に吸い込んでしまうような主なアレルゲンはほぼカバーされています。
検査結果をもとに症状を発症悪化させている原因を特定し、対策を講ずることでより高い治療効果が期待できます。
ご興味のある方は、スタッフにお声をかけてください。  (副院長 記述)

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